ウルトラセブンが見たくなるブログ

大人のためのウルトラセブンのお話し

第8話「狙われた街」

ちゃぶ台越しのダンとメトロン

2017/03/31

ウルトラセブンを語るうえで忘れてはならないのが、第8話「狙われた街」

特にちゃぶ台を挟んで、ダンと幻覚宇宙人メトロン星人が対峙するシーンは傑作中の傑作である。

icon-check-square-o「狙われた街」のストーリー

北川町という町で購入したタバコの影響で旅客機の墜落やタクシーの暴走、猟銃の乱射事件などキナ臭い事件が続発する。

調査に向かったダンは、無人のダンプカーに襲われ、北川町に関わるなと警告されるのだった。

その後の調査で、北川町にある自動販売機で販売されているタバコに「宇宙ケシの実」の結晶が含まれていることがわかった。

「宇宙ケシの実」の結晶を摂取した人間は理性を失い錯乱するというのだ。

犯人であるメトロン星人を追い詰めたダンは、人間同士の信頼感を失くし、人類を自滅させる実験だという事を聞き出す。

邪魔なダンを宇宙に連れ去ろうとするメトロン星人とウルトラセブンが、対決することとなる。


icon-check-square-o実相寺昭雄と金城哲夫の本領発揮

メインライターの金城哲夫氏と鬼才、実相寺監督がタッグを組んで独特の映像を見ることになる。

初っ端からタクシーの運転手が女性の客を追い回して、刑事ドラマのように暴力をふるうシーンは、とても子供向けのシーンではない。

子供たちが見つめる中、泥まみれになり発狂するタクシーの運転手、泣き崩れる女性の客。

キリヤマ隊長の一言に、叔父を思い出し泣き出しそうになるアンヌ。

狂ったように無差別にライフルをぶっ放す青年。

作戦室で問題のタバコを吸い暴れ出すフルハシとソガ。

人間の負の部分を生々しく次から次へと描き出し、特撮ドラマであることを忘れさせるようなリアリティ溢れる演出が、我々を惹きつける。

全体的に薄暗いなかで物語が展開されていく事で、さらに重苦しい雰囲気がひしひしと伝わってくるのである。

メトロン星人の目指す、人間がお互いに信頼感を失くした世界が、こんなにも醜く、いやらしいものであるかを生々しく伝えてくれている。

恐るべしメトロン星人、イヤ、恐るべき実相寺昭雄と金城哲夫といったとろだろうか?

icon-check-square-o夕日をバックに薄暗い中で切り替わるシーン

薄暗い地球防衛軍の作戦室。

夕日をバックにしたウルトラホーク1号の発射シーン、セブンとメトロン星人の対決シーン、ホーク1号と宇宙船の交戦シーン。

更にはアンヌがダンを待つ間にバックで流れる野球中継が、下町感と人間味を十分に醸し出している。

1カット1カットを噛みしめながらすべてを見逃さないように注意したい。

最後にナレーターが、この物語は遠い未来の物語であるという下りがある。

しかし、私には当時の日本でこそ十分現実味のあるストーリーだったと思う。

当時より現在のほうが、人間同士の信頼感が薄らいでいる様に感じるのは私だけではないだろう。

icon-check-square-oアンヌのニキビ

喫茶店で自動販売機を見張るダンとアンヌ。

ダンの顔とアンヌの顔が逐次切り替わりながらアップで映し出される。

当時のテレビは現在のハイビジョンや4Kに比べると粗い画質だったものの、アンヌのニキビがハッキリと捉えられている。

これもまた、生々しい映像に仕上がっているのだ( ̄□ ̄;)!!

このシーンは、小田急線の向ケ丘遊園にあったガラス張りの喫茶店での撮影だったようだ。

視聴率:29.6%

脚本:金城哲夫
監督:実相寺昭雄
特殊技術監督:大木淳

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