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大人のためのウルトラセブンのお話し

エピソード 第37話「盗まれたウルトラ・アイ」

母星から裏切られた悲劇の宇宙人マヤ

2017/03/31

ダン主演の第37話「盗まれたウルトラ・アイ」。

悲劇の宇宙人「マヤ」役を演じる若干17歳の「吉田ゆり」が、いい雰囲気を醸し出している。

icon-check-square-o第37話「盗まれたウルトラ・アイ」ストーリー

未確認飛行物体が落下したとのしらせで調査に向かうフルハシ、アマギ、ダン。

そこに現れた謎の美少女の罠にハマったダンは、ウルトラアイを盗まれてしまう。

その後、マゼラン星に怪電波が発進されている事を突き止めたウルトラ警備隊。

「迎えは未だか?迎えは未だか?」を繰り返して発進していたのだ。

謎の美少女は、マゼラン星が地球に工作のため派遣したマヤだったのだ。

地球での任務であるウルトラアイを盗むという目的を達成したマヤが、マゼラン星に向かって迎えを要請していたのだ。

しかし、母星であるマゼラン星はマヤを見捨て、恒星間弾道弾ミサイルを発射する。

それを知ったマヤは・・・

※恒星間弾道弾ミサイルを発射した理由は、地球人が宇宙に乗り出す前に葬り去ろうと考えたようだ。


icon-check-square-o市川森一の描いた青春ドラマ

昭和43年は、日本のGNP(現在はGDPを使用)がアメリカに次いで世界第二位になり、戦後の貧困から立ち直り経済一直線で発展する「いざなぎ景気」の真っ只中であった。

一方、自らの主張を権力にぶつける大学紛争が多発し、「金嬉老事件」や「三億円事件」などキナ臭い事件も発生した。

海外では、南ベトナムのソンミで米軍による大虐殺事件(ソンミ事件)、R・ケネディー上院議員の狙撃などが発生。

日本の中では、失神ブーム、サイケデリック、ハレンチ、ノンポリ、学生運動など乱れた言動が見られるようになっていたのだ。

このような時代背景のなかで、市川森一氏が手腕を振るった一本が、この「盗まれたウルトラ・アイ」である

製作費が逼迫する中で、乱れた怠惰な生活を送る若者の心情を描いた結果、セブンの中でも一味違った人間ドラマとなったのだ。

icon-check-square-o美少女「吉田ゆり」

高校2年生とは思えない落ち着いた雰囲気で、宇宙人マヤを見事に演じた吉田ゆり。

この第37話「盗まれたウルトラ・アイ」が彼女のデビュー作となり、現在は、香野百合子に改名して活躍している。

ウルトラセブンでデビューした後は、テレビドラマのゲスト出演をメインに活躍しているが、私には宇宙人マヤ以外あまり印象に残っていない。

マヤは、ダンとテレパシーで会話するため、終始表情だけの難しい演技だったのではないかと想像する。

結果的には、十二分に見ごたえのあるドラマに仕上がったのではないだろうか。

icon-check-square-oダンとマヤ

ウルトラアイを奪い返すためマヤを追い詰めるダン。

そこには、憎しみや敵対心は全くない。

迎えが来ると疑わなかったマヤが、母星の仲間から裏切られた上、死を覚悟しなければならない立場に追い詰められたのだ。

自分を見失いそうになるマヤに、同じ宇宙人(地球外生物)として他の惑星(地球)で一緒に暮らそうと説得する。

しかし、ウルトラアイを返しセブンが飛び立った後、ジュークボックスの「J」と「7」を押し、自ら死を選んだのだ。

同情心だけなのか?ちょっとした恋心があったのか?

事件解決後にダンは、街中に出てマヤを探し回るのだが、何とももの悲しいシーンだ。

その探し回る街は新宿東口中央通りであり、ラストのポインターに乗った場所は、世田谷区立総合運動場の噴水だ。

因みに、スナック・ノアとプラネタリウムはセット撮影だったようだ。

視聴率17.9%

脚本:市川森一
監督:鈴木俊継
特殊技術監督:高野宏一

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