ウルトラセブンを誕生させた薩摩次郎とは
2017/04/03
ウルトラセブン誕生にまつわるエピソードを知るうえで重要な作品が、第17話「地底GO!GO!GO!」である
ウルトラセブンが惚れ込んだ薩摩次郎とは?
「地底GO!GO!GO!」のストーリー
炭鉱で落盤事故が発生し地下1,000メートルに閉じ込められた炭鉱夫。
調査・救出のため現場に到着したダンは、炭鉱夫の青年が仲間からミラクルマンと呼ばれる薩摩次郎であることから、ダンのモデルになった男であることに気付く。
何ながんでも救出しなければならないと胸に誓い、マグマライザーで救出に向かった。
向かう途中で謎の地底都市とロボットU-TOMに遭遇することになる。
謎の地底都市が落盤の原因であったのだが、ダンが囚われの身となってしまう。
ダンの救出の向かったソガだったが・・・
セブンが惚れた薩摩次郎の自己犠牲の精神
落盤事故で閉じ込められた薩摩次郎だが、その原因は彼のペットであるハツカネズミのチュウ吉を助けたためだった。
自分の身よりも相手の事を第一に考える勇気ある男だったのである。
セブンが初めて地球を訪れた時に彼は、このままでは仲間の命が危ないと思い自らザイルを切り谷底へ転落していった姿だった。
自己犠牲の精神を持つ勇敢な青年を助け、彼をモデルにその心と姿を借りる事にした。
本来、M78星雲の恒星観測員340号だったウルトラセブンは、宇宙の諸々の星を観測してきた。
他の宇宙人により侵略され滅びていく惑星や生物を。
素晴らしい精神を持つ人間が、生きる美し地球を何としても守りたいと決意したのもこのためだろう。
暫くの間は恒星観測員としての自分を忘れて、地球人と一緒に暮らしていこうと。
地底都市とU-TOMの謎
薩摩次郎の救出に向かったマグマライザーが発見した地底都市。
その都市を守るU-TOMと呼ばれる、地底ロボット。
特に手強いロボットでもないのだが、MS爆弾で都市もろとも爆破壊滅させてしまうのだ。
いくら、落盤の原因が地底都市であったとしても謎に包まれた、地底都市を何の調査も無しに葬り去るとは大胆不敵だ。
この瞬間、地底都市は永遠の謎となってしまったのである。
チュウ吉の行方
地底都市にMS爆弾をセットしている間に、次郎の救出に向かったセブン。
その時にチュウ吉も一緒に助けたのだろうか?
放映版では触れられていないが、台本には、次郎を救出したシーンで「チュウ吉が死んでいる」と書かれていたようだ。
タンカーで運び出される次郎が、仲間に笑顔を見せるも命がけで助けようとしたチュウ吉が、死んでいたのである。
心で泣いて、気遣ってくれた仲間に笑顔で応える薩摩次郎は、やっぱりミラクルマンだった。
ロケは、茨城県の日立鉱山で行われた。
ダンが、地底ロボットユートムに囚われた時のベルトのバックルが「PDF UG」となってい所も見逃せない。